Key Chain made by Steve

今ではすっかり忘れ去られていますが、これもまたハイエンドジュエリーの一つのトップであり、そこには血で塗られた美学と哲学が存在します。

今っぽい感じじゃない感じで、腰に垂らす何かが欲しかった時に、ロスの友達の元彼がそういえばガボールの職人だったことを思い出して、繋いでもらいました。

紹介されたのは元彼ではありませんでしたが、かつて故ガボール・ナギーを支えた相棒であり、そして現ガボラトリーの工場長であるスティーブさん。
彼には数々の伝説があり、リアルアウトローの異名を持ちます。中でもショッキングなエピソードと言えばこれでしょう。(昔の記憶を頼りに書いています。間違っていたらすいません)

1999年、ガボール・ナギーが心不全のため(真実は謎)亡くなった直後、スタジオではスティーブ率いるガボールファミリー(血は繋がっていないが俺達はファミリー。ガボールの流儀は継承していきたい)と、死後急に現れたガボール・ナギーの奥さん率いるガボールファミリー(本当の家族でガボールを経営していきたい)とで分裂。
スティーブはスタジオにあった工具や型などをすぐに全て回収して別の場所でガボールの活動をスタート。しかし後に奥さん側についた職人達でその道具を取り返す計画がされ、決行当日は特殊部隊SWATが出動したという。

 

そんなスティーブさんに日本からビデオチャットでキーチェーンを組ませてもらいました。

まず彼はガボールとは別に自身の名前でシルバーメーカーを持っていまして(特注の場合たまにガボールのパーツも使ったりするらしい)、今回はガボールとしてではなく、スティーブ氏がデザインしたパーツのみで組んでもらっています。それにしてもすごいパーツの数です。でもコンセプトはLA CLASSICで、80-90sでもちょっと野暮ったい感じになるように工夫したのと、あとはスカルとか拳銃に股がった美女とかナイフとか、そういうバイク感は外してオーダーしました。

その場でスケッチしてくれるんですけど、ここでけっこう懐かしい気持ちに。最近はこういうロサンゼルスパワフル系とは対局などちらかと言えばロジカルだったりインテリなデザイナーと話すことが多いのですが、やっぱり何もかもが違う人種なんです。もう、すごく強引。ほんとにスカル要らないの?って何回も聞かれたし、え?当然バイク乗る人だよね?って確認もされた。最終的には本当はブリブリにしたいけど勇気が無い人みたいな感じに思われて、大丈夫怖くないからって途中から口調が優しくなった。

完成したのがこちら。当時の謂わばアイコニックでもあった向かい合う二匹の犬がリングを噛むデザインが主役。ちなみにこの犬はスティーブが実際に飼っている犬。(ちなみに大中小と大きさがあり、もちろん小を選んだ)
チェーンの輪っかもファイヤーパターンなどパワフルなものは外して花柄を選びました。(こちらも3サイズあり、もちろん小です)
フックも同様に花柄ですが、結局気を遣ってくれたのか、あんなに拒んだスカルをフックのトップに付けられたという。ですが仕上がりというか存在感の強さや方向性は狙い通りなので満足です。

フランスメイドのスタイリッシュで透明感のあるスタイルに、ゴン。
もちろん好みですけど、昔はきっとあり得なかった組み合わせですし、一周回ってまた今スピード感のあるデザインに見えてしまうという点ではもしかしたら的を得ているジャンルなのかもしれません。

お値段は22万円+税。紹介までのルートがよかったのか、おそらくファミリープライスにしてもらってます。そう、僕たちはもうファミリーです。
お気に召された方はぜひ。